2017年のはなこちゃん


1997年5月14日-2017年11月26日


はなこちゃん永眠しました。




12月05日(火)記


11月26日(日)午前10時45分
はなこが天に召され、永眠致しました。
享年20歳6ヶ月。


ここにご報告をさせて頂きます。


個展が終わり、隠岐の島への旅が終わった週の土曜日
10月28日だったんだけど
何だか元気のないはなちゃんを小太郎と一緒に病院へ連れて行く。
そしたらなんと「末期です」と宣告される。


はなちゃんは
4か月前に腎臓の数値が「少し」悪いと薬を飲み始めたんだけど、
この4か月大丈夫だろうと病院へは行かず
アフリカだドイツだ、個展だ、隠岐の島だと通常の暮らしをしていたら
腎臓の数値が計測出来ないほど悪化し、末期となっていた。


まあ20歳と6ヶ月でしたから、いつ何が起こっても仕方ない、と先生には言われていましたが
はなこは永遠に生きると思っていました。
だからいまだに何が起こったのか、家族みんなで理解できずにいますが、
はなちゃんは動かなくなり、冷たくなって11月28日(火)荼毘に付されました。


亡くなるまでの30日間、私たちに心の準備をさせてくれたのだと思います。
毎日、毎晩キャンプのように一緒に寝ながら、いろんな話をしました。



11月22日には、こうして歩いてフィリップの食事場所までやってきました。
全く普通に元気そうでしょう?
しかも自力でご飯食べていそうな写真。

食べるわけでも、水を飲むわけでもなくずっと座っているだけなんだけど。
これが元気そうな最後の写真となりました。


はなこが居なくなり、我が家は本当に寂しくなりました。
ピりっとした空気がなくなり、なんだか子供たちだけで暮らしている感じ。


涙、と言うのは残された人間のエゴであると私は今でも思っています。
寂しいだとか、悲しいだとか、人間のエゴであると。

ただね、はなちゃんはひとりで知らない世界に旅立って大丈夫なのだろうか、と思います。
でもそこには木パパ、オオワダのママ、パピチャンそして歴代の太郎君たち、みんないますから
何も心配は要らないのかもしれません。


はなこは本当に素晴らしい子でした。
頭がよく好奇心旺盛で研究熱心、人間でも動物でもそういうことが重要なのかもしれません。



はなこはみんなが揃っている日曜日の午前中に亡くなりました。
晴天のとても気持ちの良い朝でした。
私はお腹の上にはなこを乗せ、はなこの細い呼吸を感じていました。
すると今までとは違い少し息が荒くなり、吐き気を数回、そして息が絶えました。
大好きなはなこちゃんが亡くなりました。
立派な、本当に立派な最期でした。


生きるものが息絶えるとき、それはとっても怖いし悲しいけれど
看取れた幸せを今は感じています。

大丈夫、大丈夫だからね」と私は毎日毎晩はなこには語りかけていました。
側にいるから安心して大丈夫だから」と語り続けていました。
はなこは目も見えない、耳も聞こえなかったですから触れて・触れて語り続けました。

はなちゃんはもう既に立てない状態でした。
11月25日(土)には前日からごはんも食べないし、お水も飲みませんでした。
そのことを先生に伝えたら「看取ってあげてください」って。

先生からいつものように「来週またね」という言葉がなかった。
え?と思った次の日のはなこは亡くなりました。

亡くなる前の夜、
はなこは全く立てないのに、グイグイと力いっぱい立とうとしました。
あら、そんな元気があるの?と私。
立てないから体を立てて(スフィンクスのように)あげました。
下半身がどうにも立てないので立ててあげました。
「何?お話しようか?」と夜中でしたがふたりでいろんな話をしました。
そしてはなちゃんは私の方に倒れこみました。
私の胸とはなこの背中。
お互いに呼吸を感じながら朝まで過ごしました。

はなこはグイグイと私のあごに頭を何度も何度も、何度も何度も押し付けて来ました。
ものすごく力強く。
私は「こんなに元気なのに2日も飲まず食わずでは死んでしまう」と思いました。
しかしそれが最後の力だったのですね…。
私に対し精一杯のコミュニケーションだったのですね。

あの夜のことは、私とはなこにしか分からないこととなりました。
はなちゃんと私は「最後の夜」を十二分に過ごしたんです。
はなちゃんは本当に、本当に立派でした。


とっても寂しく悲しいことではありますが、どうかみなさん悲しまないでください。
はなこは皆さんの心にいつもいますから。
そして時々、思い出してあげてください。


大好きだからね、はなこのことは一番に好きなんだからね。
だから、はなちゃんもお姉ちゃんを一番に好きじゃないとだめなんだからね。
そういう法律なの

このくだりは、はなこが子供の頃から毎日・毎日言ってきた言葉です。
なんだかわけわかんない言葉なんですけど。



はなちゃん
毎日、毎日ねいちゃん、泣いてるけど大丈夫だと思う。
まだ誰にも会いたくないけど、大丈夫だと思う。
画廊も行っていないし、でも大丈夫だと思う。
明日はお馬さんに会ってくるね、少し気持ちが変わるかもしれない、と思ったから。

頑張ったね、はなちゃん、ありがとう。
やっぱはなこは立派だわ。

いつもと変わらない朝がやってきて、いつもと変わらない日曜日がやってくる。
はなちゃんがいないと、本当に寂しい。
はなちゃんが大好きだったキュウリを見ると涙が止まらない。

いっぱい留守番させてごめんね。
あんなに好きだった軽井沢に、このところ連れて行かなくてごめんね。
いっぱいいっぱい、ごめんね。

また会おうね、待っててよ。
絶対に会うんだからね。
ありがとうね、はなちゃん、大好きだからね。





10月04日(水)


みなさん、大変ご無沙汰しております。
今年の5月で、はなこは20歳となりました。ばんざい〜〜〜〜。
はたち、はたち〜〜〜。

とても大人っぽいケーキでお祝いをしました。
はなこは元気です。

まあ20歳ですからいろいろと若い頃とは違いますが、立派に暮らしています。
更新が遅れすぎて、本当にごめんなさい。
ねいちゃん、ドイツに行ったりバタバタとしていました。
今年から夏、キャットホテルに預けるような旅はしないことにしました。
はなちゃん、はたち、ですもの。
誰か一人は家にいる、そんな旅となります。

今は個展の真っただ中ですが、気分が高揚していて精神状態が良いです。
個展の最中、この時期のみ状態が良いようです。






小太郎のクッションに佇む…はなこさん。



お行儀良いでしょう、はなこのこのポーズ。
つぼたんのようにお手々、ガシッと開いていたりなんかしないんだから。
はなちゃんはいつだってエレガント〜〜。


みなさん、ごぶさたしています、はなこです。
ねいちゃんはなんだか今年は忙しく、ドクメンタに行ったり、ドイツの現代美術展だけど、
そのあと個展の準備だとか、毎年のことなのにバタバタしていました。
お陰で私たちのサイトがホッタラカシってどういうことかしら、ね。
というわけで、やっと更新しました。

サイトの更新を待っています、とあたたかいお声を頂き、ありがとうございます。

アタシは20歳になりましたが元気に暮らしています。
まあ、元気と言っても、ゆっくり、ゆっくりなんですけどね。
あまりいろんなものが見えないし、聞こえない、というのは良いものですよ。
歳を重ねてそうなってゆくというのは、実に良いものです。
だって、心静かに暮らせますもの。
ここは、頼もしいフィリップとつぼみがいるので安心です。
ゆっくり、ゆっくり暮らしていますので、また遊びにいらしてください。





はなこ、でした。



5月5日(金・祝)




はいはい、今日はこどもの日ね、はなこさん。
小太郎くんはみんなをパーティーに招待してくれるのかしら。
今月はお誕生日の月でもあるわね、はなこさん。
毎日元気でありがとう。

今年はなんだか忙しく、更新がまたしても遅れてしまいました。
はなこのパパ、ポールが来日していて、ねいちゃんこと私は27年ぶりの東京ドームに行きました。
「ポール、はなこは立派に20歳になりますよ」と報告しました。
そんな妄想に生きています。



この写真は1970年4月にリリースされた「MacCartney」のアルバム裏表紙の写真。
故奥様である写真家、リンダの撮影。
なんと優しポールの笑顔…
この写真は私が一番好きな写真。

はなちゃんは20歳だから1997年生まれなんだけど、
このポールに抱かれている子が「我が家のはなこ」ということにしているの。
何の事やら、なんだけどね。


はなちゃんは、ゆっくり、ゆっくり暮らしています。
毎日毎日、ゆっくりと暮らしています。





2月27日(月)

今年も2か月が過ぎようとしています。
きょうは曇りで、何だか寒いです。
アタシはこうして「栗」に入っています。
ここは屋根に覆われているので、とても落ち着くのです。
みなさまはいかがお過ごしでいらっしゃいますか?


ねいちゃんは1月19日に落馬して、現在せぼね(脊椎)の下から4つ目を圧迫骨折中でございます。
しかし医師には「樫木のような骨」と言われたそうです。
腰からおっぱいの下までコルセットをして暮らしています。
全治2か月だそうですが、何事もないように仕事に行ったりしているようです。

あれから1か月。
最初はテンション高かったんだけど、
コルセットをしているという事は筋肉を怠けさせているということで、
腰痛とは違う嫌な筋肉痛に悩んでいます。
毎朝「いたたたた〜〜」と言いながらベッドからゆっくりと起き上がっています。
ネットによると、コルセットを外す許可が医師から出た後に、
筋肉のリハビリが必要になる、とか。

冗談じゃない、とねいちゃんは言っています。
前屈はしてはいけないけど(できない)、画廊をまわっているし、歌舞伎も観に行っている。
スクワットしたり、ストレッチしたりしているようです。



ああ、そういえば、アタシも子供の頃、骨折した事あるのだわ。
1泊6000円もする赤坂動物病院に1泊したんだったわ。
あれを切っ掛けに成長した気がするんだけど。
いろんな事があるわね。
アタシはのんびりと静かに暮らしています。
ここは暖かく静かで安心できる場所ですから。
ではまた、ね、はなこでした。




1月15日(日)記


あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。



はなこは1月9日(月祝)、成人式に行きました?
実際は行かないけれど、今年成人した子らと同じ年に「はなこ」は生まれたのね、と思うと
ねいちゃんは何だかとても感慨深いのであります。
これって親ではないが姉心なのかしら?

はなちゃんは幼稚園も小学校へも行かなかったけれど、
誰よりも立派。
何だって知っているし、どんな問題だって解決してくれるのだから。

もしかして「振袖」欲しかったのかしら?はなこさん
でもね、うちは貧乏だから「振袖」なんて買えないの、ごめんね。
つ〜か、我が家はそんなには貧乏ではないけど
「そういう事」よりも有効なお金の使い方を我が家の子らは知っている。
そうそう、美味しいお食事を沢山いただく、とかね。

そんな賢いはなこが大好き〜。
はなこに代わりますね。



皆さん、明けまして、おめでとうございます、はなこです。
今年もよろしくお願い致します。

アタシ体力には少し自信がなくなったけれど、気力は誰よりも充実していると思います。
食欲もあるし、元気に暮らしています。

ねいちゃんが、ベッドやいろんな所に「階段」を作ってくれるので
ゆっくりとそこを利用し、上り下り、しています。
有り難いことだと思っています。

なんだかいろんなことが、ゆったりとしてきた、そんな感じです。
歳を重ねるという事は、子供の頃のように高いところには登れなくなるけれど、
ゆったりとねいちゃんの膝の上で、ねいちゃんと話す時間が沢山あっていいものだ、と思います。
若い頃は思いもしなかったことですよ。
このところ、本当にそう思います。

アタシは最初、一人っ子でした。
その2年後に小太郎が来て、その3年後にはつぼみがやって来ました。
小太郎は発育に問題があるけれど、良い子です。
つぼみは誰にでも優しく、本当にみんなに好かれる可愛い子です。
神様がみんなを兄弟にしてくれました。
ありがとうございます。
これからずっと、みんな仲良く暮らしてゆきますのでよろしくお願いします。







はなこバックナンバー(2000年から2009年まではこちらから)

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2016(19歳)






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